「行くとこ無くなっちゃったな…。」


クリスマスの喧騒から逃れるように路地裏に入った私は、思わず声をこぼした。


「これからどうしようか…。もう死んでもいいかな…。」


何処にも行く当てがない私には身寄りもないし、助けてくれる人もいない。


この真冬に半袖で靴も履かずに路地裏を歩く私に声をかける人もいないだろう。


「寒い…。」