少し睨んで真剣に言う舜くん。



「…なっ、」




「これ、俺のなんで」






そう言い放った舜くんは、私の手を引いてずんずん先輩から離れた。




そして建物の脇に入る。





「ちょっと、舜くん!」




「バカ杏里。急にいなくならないで」




「…舜くんだって、綺麗な女の先輩と話してたくせに」





そう言って、ふんっと顔を背ける。







「杏里、こっち向いて?」




「…やだ」





「杏里」