ずっとキミが好きでした。

二人共落ち着いた頃には、雨はほぼほぼ止んでいた。






「翼にいいもん教えてやる。付いて来い」






私は明日音くんに言われるがままに彼の半歩後ろをついて行った。

 
私は田んぼを眺めながら必死に歩いた。


稲刈り前の黄金色の田んぼに雨粒が降りかかり、ダイヤモンドのように美しく輝いていた。


“おれ”なんて言いながらもロマンチストだった私は、普段何気なく通っている田んぼ道の新たな一面に心酔していた。


その一方で、明日音くんは脇目も振らずにズンズンと歩いていた。


私は明日音くんに遅れないように大股で歩いた。