通い始めて二週間が経ち、私は次なる一手を打った。
「明日音くん。夏芽です。毎日ラインありがとう。私は大丈夫だよ。他のメンバーとちゃんと練習してるよ。早く良くなってくれると嬉しいな」
「今日はなっつんがクッキー焼いて来てくれたよ。私は帰るから、二人で仲良く食べてくれると良いな。…じゃあ、また明日」
私じゃなくて、毎日なっつんが来た方が本当は嬉しいのだろうけれど、生憎ヒマなのは私だ。
たまにラッキーデーを設けることで、さらに生きる希望を引き出そうという魂胆だった。
私にしては知恵を絞った方だと思う。
なっつんをエサにするみたいで申し訳ないけれど、いくつも手段を繰り出さなければ明日音くんのもぐら根性に勝てない。
「なっつん、あとはよろしく」
私にできることを精一杯やる。
ーーたとえそれが不本意だとしても…。
以前より心が一回り以上成長した私は、心の中で自分をほめてあげた。
「明日音くん。夏芽です。毎日ラインありがとう。私は大丈夫だよ。他のメンバーとちゃんと練習してるよ。早く良くなってくれると嬉しいな」
「今日はなっつんがクッキー焼いて来てくれたよ。私は帰るから、二人で仲良く食べてくれると良いな。…じゃあ、また明日」
私じゃなくて、毎日なっつんが来た方が本当は嬉しいのだろうけれど、生憎ヒマなのは私だ。
たまにラッキーデーを設けることで、さらに生きる希望を引き出そうという魂胆だった。
私にしては知恵を絞った方だと思う。
なっつんをエサにするみたいで申し訳ないけれど、いくつも手段を繰り出さなければ明日音くんのもぐら根性に勝てない。
「なっつん、あとはよろしく」
私にできることを精一杯やる。
ーーたとえそれが不本意だとしても…。
以前より心が一回り以上成長した私は、心の中で自分をほめてあげた。



