ずっとキミが好きでした。

「翼!」






「…ーーへっ」






びっくりした。


みっくんに名前を呼ばれるまで、ダンスの練習中だということをすっかり忘れて追憶にふけっていた。




クラスメート全員が私に視線を向けている。


この前注目された時には感じなかった重苦しさを感じた。





ーーみんな私を軽蔑している。



 

嫌な思い出と共に新たな負の感情が沸き起こって、胸に蓄積された。


 



「ごめん。最初からもう一度お願いします」













私は変わったはずなのにーーー。




私はもう昔の男勝りな土門翼じゃないのにーーー。









どうして、







どうして、







どうしてまだ苦しいの?











自分というもの、土門翼のアイデンティティを探っていた。