「これは酷いな……」
思わず慎ちゃんが呟いたのも頷ける。
だってその通りの光景だったから。
誰がこんなこと…。子供の悪戯にしては達が悪すぎる。
「誰か心当たりとかはいないんですか?」
「それがさっきから考えてるんだけど思い付かなくて…」
「ご近所の方でトラブルがあったとか?」
「それも考えたんだけどねぇ…」
思い付かないの、と母は言った。
その表情からは何の嘘もなく、真剣に悩んでる様子だったから、やっぱり私も慎ちゃんも同じタイミングで視線を合わせてしまった。
「と、とりあえず掃除!掃除しよう!まずはそれからっ」
「そうね。菜々が友達の家から帰ってくる前に片付けちゃいましょう。驚かせちゃうのも可哀想だし」
私達は手分けして散らかった土や花、割れた鉢植を広い集めた。
どんどん殺風景になっていく。
あんなに色鮮やかだった庭が一気に暗く味気ないものになってしまった。
いったい誰が…
そう思った時、ふいに嫌な記憶が甦ってきた。
3年前のあの恐怖。
でもまさか…
だって宗一郎さんの組織、澤田組はあの時壊滅したはずだよね?
コウさんや他の刑事さん達がしっかり捕まえてくれたはずだもん。



