ご飯を済ませた私達はその後、どこも寄り道することなく家に帰った。
慎ちゃんにお礼を言って車から降りる。うちまで荷物を運んでくれるという彼の好意に甘えて一緒に玄関まで行くと、何故かいつもの風景と少し違うことに気が付いた。
母が玄関先で困った様子でしゃがみこんでいる。
よく見れば回りには割れた鉢植えや花びらがあちらこちらに散らばっていて、見るも無残な状態になっていた。
それは母が毎日大事に育てていた花や観葉植物で、庭全体が酷く荒らされている。
「ちょっ、どうしたのっ!?」
驚いた私はすぐさま母の側に駆け寄った。
尋常じゃない荒れかたにさすがの私もただ事じゃないとハッとする。
母は一旦動きを止め、ホウキを持ったまま私の方へと立ち上がる。
「実はね、誰かに荒らされたみたいなの」
「荒らされたって誰に!?」
私はさらに詰め寄った。
「それが…よく分からないのよ。さっき玄関先で大きな音がしたと思って来てみれば、こんな状態になっていて…」
「その時誰か怪しい人影は見ましたか?」
これには慎ちゃんも驚いたように口を開く。
私の隣に駆け寄ると、辺りを見渡し険しい口調に変わっていく。



