「どうしたの急に?俺だったら好きな子にやきもち妬かれたら煩わしいというより逆に嬉しいと思うけどね」
「そうなの?」
「当たり前だよ。むしろ俺のいないところで悩まれたり、泣かれる方が嫌だなぁ。けどそれは本当に好きな子限定だけど…」
同じようなことを以前弦さんにも言われたような気がする。
やっぱり私の考えすぎなのかな?
「どちらかと言うとそんなことで不機嫌になる男のほうがどうかと思うけど。もしかして梨央が付き合ってる人はそんなに器が小さい男なの?」
まさかっ、と私はブンブンと顔を横に振った。
むしろその逆だと思う。
彼はいつだってどんな時も私をしっかり受け止めてくれる。心の広い人だ。
「だったらもう答えは出てるでしょ。悪い方に考えすぎだよ。例えばほら、逆の立場だったらどう思う?同じように彼にやきもち妬かれたら梨央はうっとうしい、煩わしいとか思うわけ?」
それにもまさかっ、と、答えてしまった。
思うわけないよ。
あのクールなコウさんがやきもちなんてものを妬いてくれたら、それはそれでキュンとくる。
嬉しすぎるもん。
「ぜんぜん嫌じゃない…」
「ほらね。それでいいんだよ」
ふわり笑った慎ちゃんに急に肩の力が抜けた。体にしがみついていた重りが剥がれていき、モヤモヤしてた気持ちが軽くなっていく。



