愛情の鎖 「番外編」〜すれ違いは蜜の味〜。


幸せだなぁ…

こんな些細なことで実感してしまう。

好きな人とこうして隣にいれる幸福感。

こんな風に会えたのは2週間ぶりだからよけいに頬が緩んでしまう。

コウさんの匂いや温度。それを近くで感じられるとすごく安心する。


「真剣ですね」


まったり気分な私はそのままコウさんの肩に頭を預け、ゆるゆると彼の腕に自分の腕を絡めてみた。

ちょっと大胆な気もするけれど、たまにはいいよね?

だって酔ってるもん。

そういうことでちょっぴり大目に見てもらおう。



「どうした?」


するとテレビから視線を外した彼が、興味深そうに私を見る。

目と目が合った瞬間また嬉しくなった私は何も言わず、ニコリと微笑みを返すだけ。

その瞬間少しだけ驚いたように見えたコウさんだけど、すぐにまたいつものクールなお顔に戻ってしまった。


「なんだ、酔ってるのかよ」

「かもね」


最近自分で気付いたこと、私は酔っぱらうと少々甘えたがりになるらしい…