「全部俺のせいだ……」
「えっ?」
ますます訳が分からなくなった。
どうして慎ちゃんが謝るの?
そして何故故に私が目の前の女の人に睨まれているのか。まったく理解できない展開に頭がついていかない。
いったい何がどうなって…
「今回の事件は全て俺のせいなんだ」
「……どういうこと?」
「俺がもっとちゃんとしていれば…」
「そうよ、全部あなたが悪いのよっ!」
突然、コウさんに拘束されてる女性が大きな声を上げた。
そのせいで体勢が崩れそうになっていたけれど、コウさんの力がそれをしっかりとカバーし、拘束の手を緩めない。
「彼女、俺の別れた奥さんなんだ」
「……えっ?」
「俺の結婚相手だった人だ」
そう言うと、慎ちゃんが罰の悪そうな顔をした。
またしても衝撃的なフレーズを聞いて驚く私に、慎ちゃんはさも言いにくそうにポツリポツリと事の次第を話そうと口を開く。
だけどそれを聞いた瞬間私は絶句した。
だって以前庭を荒らした犯人は目の前の彼女だということ。
それ意外にも無言電話や、頼んでもない宅配という全てのイタズラが彼女の仕業だというものだから驚きを隠せない。



