暫くしてコウさんの作ってくれたお粥を食べると、そのあと慎ちゃんが買ってくれたなめらかプリンもおやつに食べた。
少しづつゆっくりだけど、食欲も復活してきたみたい。
「美味しかったです。料理音痴なコウさんでもお粥はちゃんとできるんですね?」
「当たり前だ。俺を誰だと思ってる」
「ふふ、それは失礼しました」
結局買い物は中止にしてもらった。
今一人になるのは正直怖かったし、思い返せば昨日慎ちゃんが買ってきてくれた菓子パンやらお菓子などがあったんだよね。
まずはそれから食べなきゃもったいないと思い、コウさんには何処にも行かず側にいて貰うことにした。
「せっかくのクリスマスなのにこんな状況でごめんなさい。何処にも行けなくて…」
「何を今更…。別にクリスマスならまた改めてやればいい。たまにはこうしてまったり過ごすのも悪くない」
コウさんの優しさに涙が出そうになる。
私は改めて感謝し、もうこのまま何も起こらなきゃいいのにと切実に願う。
平和にコウさんとこの日を過ごしたい。
そう願った私はまったりテレビを見ながらコウさんと緩やかな時間を過ごした。
彼は時々西田さんからの電話に出たりして、仕事の話をしてたりもしてたけど、とてものんびりとした時間だった。
久しぶりにコウさんと沢山話せた時間でもあり、私は嬉しかった。
色んな話をして、とても安心した気持ちになった私は気付けばうとうとと意識が遠退いていく。
いつの間にか瞼がおちていて、最後コウさんに何か話しかけられたけど、それに答えることはできなかった。



