そして、部屋に戻った。

部屋に戻っても、ご飯を食べる気にもなれず、小さな布団で横になったとたん、意識が遠くなった・・・。

夢をみた。

それは、まだ、親が生きていて、三人で仲良く暮らしていた時だ。


幸せそうに、3人とも、笑っていた。



いつも、仲が良かったので、友達に、「すごく仲がいいのね。」といつも、言われていた。


夜になった。

その日は、綺麗で美しい満月の日だった。

ご飯を食べ、風呂に入って、きもちよく、寝ていた。

そして、深夜0時を回ったぐらいに、何かが聞こえてきたが、私は、眠たかったので、また寝むりについた。そしたら、誰かの声が聞こえてきたので、疑問に、思って、明かりがついている方へ行った。

そして、耳をすましていたら、

「今日、借金取りが来たけどあなた、借金していたの?」

「してない。あのな、会社の同僚が、金借りていて、その、保証人になっていたんだ。そしたら、その同僚、事故で亡くなって、俺が、金返すことになったんだ。その、金額が2500万なんだ。」

「2500万って、そんなの、ひどすぎる。何に使ってたの?」


「だって、しかたないだろ。アイツ、2500万のギャンブルをして、全て使い込んだんだ。」

「ギャンブルって・・。今の状況わかってんの?あなたの会社、潰れそうになってるのよ!それなのに、どうやって払うのっ?」

「家売る。」

「家売るなんて、どこで住むのっ?ふざけんじゃないわよ!」

「まってくれ、俺自殺するから、その金で、借金払う。そしたらお前も、子供達も、幸せに暮らせるだろ。」

「ねぇ、本気でそんなこと言ってんの?」

「本気だ!」

「そしたら、子ども達どうするのっ!私っ..。あなたが死んだら...生きていけない。」

「何を言ってるんだ!お前には、子供たちを育てて守る義務がある!
それなのに、お前が死んでどうするんだ!」

バシッと何か大きい音がした。
「分かったわ。でもあなた死ぬの怖くないの?」
「怖い...。でも、愛する人と、子ども達を守るためなら、死んだって後悔しないと思うんだ。」


私が、二人の目を見たら、涙で腫れていた。


いつの間にか、私の頬にも、一粒の涙が流れていた。