思いもしなかったことだ。 いや、心のどこかで分かっていたのかもしれない。 初めて会ったときから。 本当に好きになってしまったら傷つくことを分かっているから、あのとき自分の感情に蓋をしたんだ。 きっと私はすごく臆病で。 陽太はすごく大きな人で。 自分にないものを持つ、そんな彼に惹かれていた。 私もあんな風になりたい。 明るくて真っ直ぐで人一倍優しい。 外は快晴で、なんだか私の心も晴れ晴れとしていた。