「私たちも学食行くところなんだ〜良かったら…」

「悪いけど、莉々奈と二人がいいんだ」




思いもしなかった、言葉。

しばらく何が起きたか分からなくて、だけど胸はドキドキ鳴っている。


固まった表情の二人、少し微笑む陽太、驚く私。

この異様な光景に、クラス中も釘付けのようだった。

優しく、きっぱりと断る陽太の瞳に吸い込まれそうで、思わず息をするのを忘れてしまう。


「あっごめんね…はは」


ぎこちない笑顔を見せて、二人はもとの席に座った。

そしてクラスメイトたちは、ひそひそと話し始めた。


「いこ」



夢を見てるみたい。


こんな気持ちは、初めてだった。