だけどその子は、辺りをキョロキョロと見回して不思議そうな顔をする。 迷っているんだと分かった。 そのうえ学校とは全く逆の方向に体を向けていた。 華奢な体をブレザーに包んで、セーターの袖が手の半分以上を覆っている。 なんだか愛らしくて、思わず微笑んでしまった。 「あのー」 声をかけると、大きな目を見開いてこっちを見た。 近づくと俺よりもかなり背が低いことに気づいた。