うそつけーーー!!!


 しれっとキモチワルイ冗談をかます彼に,私は猛烈に抗議した。

「ンなわけないでしょ!?クドイ名前とか変な性格とか,私は全っ然好みじゃないけど。
 そこそこイケメンだし,背も高いし仕事できるし…彼女居るって話もあったし,祥善寺が人気あることくらい、私だって知ってるもん!」

「お前ね,人を褒めるんだかディスるんだかどっちかにしろよ。
 地味に傷つくだろうが。
 …一言多いんだよ。

 だが…それがどうした?
 さっきオマエが言った中に、俺がそうでない証拠は一つもない。
考えても見ろ」

 彼は目をキラキラと輝かせ,両手を祈るように組み合わせ,甲高い声色を作って見せた。

「将来ただ一人と心に決めた、未来の奥さんのためにだ。
 風俗にも行かず,大切に大切にとっておいた俺の純潔をよ?
 上司とフリンで欲求不満の淫らな女に汚されて…うっ,ヒドイわ,もう俺,嫁にいけない…」

「はーーーー!?
 なにそれキモッ、スゴイ気持悪いッ!」