なぜだろう。彼の本音に触れることができて、心が満たされているような感覚になるのは。
私も嬉しいって思っちゃっているのかな? 君嶋くんが私に本音を話してくれたことが。
「また今度、色々なお話をさせてください。……常盤さんになら、不思議とどんなことも話せるんです」
君嶋くん……。
どうしよう、会うのは今日で最後。そのつもりで来た。
帰る間際に正体をバラして、もう二度と会わない。そう決めてきたはずなのに……。
なぜ言葉が出てこないのだろう。正体をバラしたくないって思っちゃっているんだろう。大嫌いな人のはずなのに。
なにも言えずにいると、君嶋くんは私の様子を窺いながら尋ねてきた。
「だめ……でしょうか? もうお会いしてくださらないでしょうか?」
不安げに揺れる彼の瞳を視界が捕らえた瞬間、勝手に口が動いた。
「いいえ、そんなことありません! また是非」
それを聞いた君嶋くんは、ホッと肩を落とした。
「よかった」
そしてあまりに嬉しそうに笑うから、また私の胸は高鳴る。
私も嬉しいって思っちゃっているのかな? 君嶋くんが私に本音を話してくれたことが。
「また今度、色々なお話をさせてください。……常盤さんになら、不思議とどんなことも話せるんです」
君嶋くん……。
どうしよう、会うのは今日で最後。そのつもりで来た。
帰る間際に正体をバラして、もう二度と会わない。そう決めてきたはずなのに……。
なぜ言葉が出てこないのだろう。正体をバラしたくないって思っちゃっているんだろう。大嫌いな人のはずなのに。
なにも言えずにいると、君嶋くんは私の様子を窺いながら尋ねてきた。
「だめ……でしょうか? もうお会いしてくださらないでしょうか?」
不安げに揺れる彼の瞳を視界が捕らえた瞬間、勝手に口が動いた。
「いいえ、そんなことありません! また是非」
それを聞いた君嶋くんは、ホッと肩を落とした。
「よかった」
そしてあまりに嬉しそうに笑うから、また私の胸は高鳴る。



