復讐劇は苦い恋の味

今さらじゃない。十三歳の時、何度も嫌な思いをしてきた。慣れっこなはずなのに……。

信じられない感情に唇をギュッと噛みしめた時、スマホが鳴った。

「誰だろう」

バッグから取り出し確認すると、朋子からメッセージが届いた。

【最後のデート楽しんでいる? 高いものねだってさっさと帰ってきなさい】

そんな文面と共に可愛いスタンプが送られてきた。

「高いもの……だなんて」

再びバッグにスマホをしまい、歩を進める。

最初はちょっと復讐できればいいと軽い気持ちだった。けれど二回会っても、彼は私に気づかない。

私はお見合いの日すぐに気づいたのに……。

それが悔しく思うのに、初めて知る彼の一面に戸惑い、時にはドキドキさせられてばかり。

ふと目に入ったのはブランドショップ。

「これ……」

特徴的なマークがどの品物にも記されているこのブランド、ずっとお母さんが大切に使っていたお財布もそうだった。

圭のお父さんに初めてプレゼントされたものだって、自慢げに見せてくれたっけ。

だからこそお母さんの棺に入れたんだ。