復讐劇は苦い恋の味

大人にもファンが多い作品だけれど……正直、君嶋くんが見ているとは思えない。

だから躊躇してしまったけれど、そんなこと気にすることなかったんだ。


彼には想定外だったようで、目を瞬かせている。これはもしや、ドン引きしている? 私がこのアニメが好きとは想像していなかった?

「どうでしょうか?」

期待が膨らむ中、驚く彼に問いかけた。

すると君嶋くんはなぜかパッと目を輝かせた。

「いいですね、是非これにしましょう!!」

「…………えっ」

まさかの回答にフリーズしてしまう。

そんな私を余所に君嶋くんはチケットを購入した。

「俺は映画を見る際は、なにか飲んだり食べたりするんですが、常盤さんは?」

「え……あ、私もそうです」

ポップコーンを食べながら見るのが好きなんだよね。

すると彼は嬉しそうに頷いた。

「よかったです。じゃあ早速買いましょう」

「あっ……!」

先に歩き出した君嶋くんの後を追いながら、慌ててバッグの中からお財布を取り出す。

「君嶋さん、チケット代を……!」

「いりませんよ。デートなんですから、今日は俺に甘えてください」

「でもっ……!」