復讐劇は苦い恋の味

「それに今回お見合いしてみて、こういう出会いを求めてもいいんだって前向きになれたし! ちょっと婚活に興味が沸いたし、いいきっかけになったと思うの。君嶋くんより早くいい人見つけて、幸せになるのも復讐のひとつだと思わない?」


「……うーん……まぁ」

眉間に皺を寄せる彼女に「誰かいい人いたら紹介してくれる?」とお願いすると、眉間の皺はなくなり、笑顔を見せた。

「もちろん! そうだよね、新しい恋しなくちゃ!! 旦那さんにあたってみるね」

上機嫌で話す朋子に「よろしくね」と伝えながらも、胸の内は複雑になる。


口では見栄を張っちゃったけれど、全然前向きになんてなれていない。むしろ君嶋くんに会って、もっと怖くなった。

私にあれだけのことをしておいて、彼は私を忘れていた。お母さんが再婚して苗字は変わったし、ダイエットしたから朋子も驚くほど昔と見た目が変わっちゃったけれど……。


二時間ほど同じ室内にいて少し話しをしたのに、それでも気づかないものなの? ただ単に彼にとって私は、簡単に忘れるほど、どうでもいい存在だった?

浴びせた罵声も私にしたことも、君嶋くんにとっては遊びの延長戦みたいなものだったのかな?