復讐劇は苦い恋の味

「これ付き合いはじめて間もない頃に買ったものなんだ」

「……え、そんな前に?」

すると彼は照れ臭そうにする。

「記念に渡したかったのと、男除け。でもさすがに付き合いはじめの頃に渡す勇気がなくて」

そうだったんだ。


「でも昨日、美空が本音を話してくれただろ? だったら俺も美空にはなんでも話したいって思って。……この指輪、つけてくれる? そうしてくれると俺が安心できるから」

安心できるだなんて――。つけるに決まっている。だってこんな嬉しいプレゼント初めてだから。

「ありがとう、大切にする。……ちゃんと毎日つけるね」

「あぁ」

彼と一緒に指輪をまじまじと眺めてしまう。

だってこれ、お母さんが好きだったブランドの指輪だから。君嶋くん、覚えていてくれたんだ。

朝から泣きそうになり、彼の胸に顔を埋めた。

「本当にありがとう。……大好き」

「……俺も」