復讐劇は苦い恋の味

子供のようにツンとする朋子に苦笑い。……でもわかっている。朋子は私のことを考えて、そんな提案をしてくれたんだって。

「別に大掛かりな復讐じゃなくてもいいのよ。彼はまた機会があれば会いたいって言ってたんでしょ?」

「……うん」

そう言われたけれど、私は会うつもりない。


「だったらそれを最大限利用すればいいの! 例えば高級品を買わせたり、ワガママ言って振り回したりしてさ。そうすれば向こうだって愛想尽かして、もう美空に会いたいって言わなくなるんじゃない? そうすれば一石二鳥じゃない! 美空は彼に復讐してスッキリさせて、お見合いも向こうから断らせることができるわけだし。叔母さんにも迷惑かけないでしょ?」


「ちょ、ちょっと朋子落ち着いて」

だんだん私との距離を縮めてくる彼女。その迫力に背もたれに体重を預け、彼女を落ち着かせる。

「朋子の気持ちはうれしいけど、やっぱり復讐するっていうのはちょっと……」

言葉を濁すと、朋子は眉根を寄せ椅子に深く腰掛けた。