復讐劇は苦い恋の味

圭が私の幸せを願ってくれているように、私も圭の幸せを願っている。

いつかきっと圭の幸せな姿を見ることができる日も、きっとそう遠くないはず。

それから圭としばらくの間、素敵な日本庭園を見て回り堪能した。



「あぁ~もう! なんていい子なのかしら、圭くん」

「そうでしょ?」

週明けの月曜日。

この日は朋子と同じ時間に休憩に上がれず、話をすることができたのは仕事が終わってからだった。

ふたりで控室を後にし、職員専用出口に向かっている道中でこの前の食事会のことを話した。


「私、ひとりっ子だから憧れるのよね。おまけに圭くんイケメンだし。きっとあっという間よ? 可愛い彼女を連れてくる日が来るのは」

「……そうかもね」

そう思うと寂しくもあるけれど、それはきっと私にとって幸せなことでもあるはず。

「本当、よかったね。彼ともうまくいっているみたいだし。今日も迎えにきてくれて、これから食事なんでしょ?」