復讐劇は苦い恋の味

「あ……いや。こちらこそ挨拶が遅れてすみません。……君嶋朝陽といいます」

圭の方が年下なんだから、そんな気を遣うことないのに。

「別に名前くらい知ってるし」

それに比べて圭はどこまでも横柄な態度を貫く。

圭の態度に姉として恥ずかしくなる。

「圭、いい加減にして! ……ごめんね、君嶋くん。圭が失礼な態度取っちゃって」

圭の代わりに頭を下げると、君嶋くんは慌て出した。

「そんな、顔を上げて。それにこんな形だけど、美空ちゃんの弟さんと会えて嬉しいよ」

顔を上げると君嶋くんは優しい眼差しを向けていた。

「美空ちゃん? どれだけあんた、姉ちゃんの親しい関係なわけ?」

ドキッとしたのも束の間、再び暴言を吐く圭を睨む。

「圭!」

なのに圭は反省する様子も見せず、私の腕を掴んだ。


「今回のことは礼を言う。……でも俺はあんたが姉ちゃんの見合い相手として認めていないから。俺のいない間に勝手に見合いしやがって。……今度、またゆくり会わせてよ」

挑発的な圭に君嶋くんの表情は引き締まった。