復讐劇は苦い恋の味

けれど私に対する彼の態度は違う。冷たくて汚いものを見るような目を向けられてばかりだった。


でも今は……? 少なくとも中学時代、甘い言葉を言うことも、こんな風に照れて耳まで真っ赤に染める姿も見たことがなかった。

こんな姿を見られるのは私だけだって自惚れてもいいかな?

本当にこんな昔の記憶なんて失えたらいいのに。今の君嶋くんだけを知りたいよ。

違った胸の苦しみを抱えながら、彼の運転する車で中華レストランへと向かった。



「ごめんね、ごちそうさまでした」

「どういたしまして。ごめんね、今日は中華を食べたい気分だったから、勝手に決めちゃって」

あれから君嶋くんと食事に訪れたのは、事前に彼が予約してくれていた中華料理店。

ちょっぴり高級感漂う店内に身構えてしまったけれど、彼が個室を予約してくれていて、気兼ねなく食事を楽しむことができた。

けれど今夜も彼に断られ、結局奢ってもらい、さらには自宅前まで送り届けてもらうことにも。