復讐劇は苦い恋の味

「それ、遊園地に来た記念に選んでくれたなら、ひとつは美空ちゃんに渡してもいい?」

「えっ……」

それってお揃いでつけるってこと?

答えを求めるようにジッと見つめると、彼は照れ臭そうに言った。

「美空ちゃんとお揃いで使えたら嬉しいから」

嬉しい……だなんて――。

「本当に……? 嫌じゃないの?」

つい昔のことを思い出し聞くと、途端に彼は目を丸くさせた。

「嫌なわけないよ! ……そんなこと、思うわけがない」

そしてきっぱり否定する彼に、昔の彼を重ねて見てしまう。

中学一年生の時は、私と偶然同じシャーペンを使っていたことを知って、捨てるとまで言っていたのに。

昔イジメるほど嫌いだった子が私だと知ったら、そんなこと言ってくれないよね。

また『捨てる』って言われちゃうかもしれない。

それでも今の彼にそんな風に言われたら私は……。

「ありがとう、美空ちゃん。……大切にする」

売店の外で早速ストラップのひとつをスマホにつけ、嬉しそうに笑う君嶋くんに胸が鳴る。

彼が見つめるストラップのもうひとつは、私のスマホにつけられている。