復讐劇は苦い恋の味

なに、それ。私が笑ったら、もっと幸せになれる……だなんて。

本気で君嶋くんはそんな風に思っているの? ……そんなに私のこと、好きなの?


お見合い話を持ちかけられ、こうして何度もストレートな気持ちを伝えられても、心のどこかで信じられない自分がいる。

だって私は、過去の彼を知っているから。……でも、今だけは信じてもいいかな?

なにも考えず、素直に彼と過ごす時間を楽しみたい。自分の気持ちに正直でいたい。

「ね?」と言う彼に私は深く頷いた。

今日だけはなにも考えず、久し振りに訪れた遊園地を君嶋くんと楽しもうと心に決めて。



「疲れた……けっこう乗ったね」

「うん」

時刻は午後十六時過ぎ。

あれから君嶋くんと休憩を挟みながら効率よく人気のアトラクションに沢山乗り、気づけば太陽が沈む時間を迎えていた。

なにもかも忘れて子供のようにはしゃいだせいか、どっと疲れが押し寄せてきた。

「だいたい乗ったし、そろそろ帰ろうか」

「そうだね」

帰りも一時間はかかるし、確かここの開園時間も十七時半までだった気がする。

ゲートへ向かっていると、君嶋くんのスマホが鳴った。