復讐劇は苦い恋の味

もしかして君嶋くん、無意識のうちに私の手を取ったってこと?

そんな私の予感は的中したようで、彼は忙しなく目を泳がせた。

「実はその、前もってどう回れば効率よくアトラクションに乗れるか調べていて……。それに必死で……」


しどろもどろになりながら話す彼に驚きつつも、あまりにアタフタする姿を目の前にしたら、思わず笑ってしまった。

「アハハッ! そうだったんだ」

あまりに自然に手を繋がれて、こっちはドキマギしていたというのに、まさか無意識のうちに繋がれていたなんて。

そう思うと笑えてしまった。――それと同時に心の奥がじんわりと温かい。

だって君嶋くん、前もって調べてくれたわけでしょ?

「ありがとう。……仕事、忙しいのに調べてくれて。ごめんね、全部君嶋くん任せにしちゃって」

メッセージのやり取りは、一日に一回あるかないかだ。

それは彼がいつも、遅くまで仕事をしているから。だから大抵朝のやり取りだけで終わる。

それほど仕事が忙しんだよね? それなのに前もって調べてくれていたと聞いたら、嬉しく思わないわけがない。それと同時に申し訳なくなる。