復讐劇は苦い恋の味

「ごめん、なんか慣れなくて……照れるね」

「……うん」

この一週間、何度かメッセージでやり取りをしていた。

けれどスマホで会話をするのと、実際に会って話すのとではまったく違う。

もしかして君嶋くんも緊張しているのかな?

もう一度彼を見ると再び重なり合う視線。

「えっと……じゃあ行こうか」

「お願いします」

君嶋くんはすぐに視線を逸らすと前を見据え、ハンドルを握った。

程なくして発進した車。

けれど私の胸の高鳴りはいまだに鎮まっていない。

どうしても君嶋くんを意識してしまう。自分の気持ちの変化が信じられないよ。でも――。

チラッと運転する彼の横顔を盗み見る。

運転に集中している彼の横顔は普段より、より一層凛々しくてまた私の胸は高鳴る。

昔から君嶋くんはカッコよかったけれど、今の方がもっとずっとカッコイイと思う。


こんな感情を抱くってことは、最初は朋子に言われて、そんなわけないって否定してばかりだったけれど、もしかしたら私は本当に中学時代、彼のことが好きだったのかもしれない。