復讐劇は苦い恋の味

彼に会うのは一週間ぶり。それに君嶋くんと車で出かけるのも初めて。運転する姿を見るのも。

そう思うと緊張してきた。

胸元に手を当て、緊張を解くように大きく深呼吸をしていると、一台の車が私の前に停車した。

すると助手席の窓ガラスが空き、運転席から顔を覗かせたのは君嶋くんだった。

「おはよう。ごめん、待たせたかな?」

「あ、ううん全然! 私も今来たところ」

「よかった。……どうぞ乗って」

「……うん」

緊張しながら助手席のドアを開けて乗り込む。

シートベルトをしめたけれど、いまだに心臓はバクバクいっている。


どうして私、こんなに緊張しちゃっているんだろう。君嶋くんに会うの、お見合いの日も合わせたら四回目になるのに。

狭い車内では心臓の鼓動が速いことに気づかれてしまいそうで怖くて、声を上げた。

「えっと……よろしくお願いします」

「……はい」

なぜかお互い敬語に戻っていた。

ふと運転席を見ると彼もまたこちらを見たところで、視線がかち合い互いに視線を泳がせてしまう。