「やだ、美空ちゃんってば! そんなわけないでしょ? 向こうから是非って言われたのよ」
向こうから? 嘘、そんなまさか。
信じがたい話に目を見開く。
「相手は美空ちゃんと同い年でね……彼もね、二十歳で社長であったお父様を亡くされているの」
「――え」
叔母さんはテーブルの上に置かれた封筒を見つめ、話し出した。
「突然父親を亡くし、悲しむ暇もなく跡取りとして色々と苦労されてね。その姿にどうしても美空ちゃんと重ねて見ちゃって。……きっと美空ちゃんの苦労も理解してくれるだろうし、彼自身も苦労した分、とても大人で素敵な方なのよ」
そう言うと叔母さんは、私を真っ直ぐ見据えた。
「これまでたくさん苦労して、辛い想いをしてきたんですもの。……叔母として姪の幸せを誰よりも願っているわ。その相手に彼はぴったりだと思ったの」
「叔母さん……」
自然と私の視線が向かう先はお見合い写真。
「なかなか出会いもないって以前言っていたでしょ? お見合いとしてではなくて、食事会だと思って会ってみない? だめだったらそれでいいって向こうも言っているし」
「……う、ん」
曖昧な返事になる。
向こうから? 嘘、そんなまさか。
信じがたい話に目を見開く。
「相手は美空ちゃんと同い年でね……彼もね、二十歳で社長であったお父様を亡くされているの」
「――え」
叔母さんはテーブルの上に置かれた封筒を見つめ、話し出した。
「突然父親を亡くし、悲しむ暇もなく跡取りとして色々と苦労されてね。その姿にどうしても美空ちゃんと重ねて見ちゃって。……きっと美空ちゃんの苦労も理解してくれるだろうし、彼自身も苦労した分、とても大人で素敵な方なのよ」
そう言うと叔母さんは、私を真っ直ぐ見据えた。
「これまでたくさん苦労して、辛い想いをしてきたんですもの。……叔母として姪の幸せを誰よりも願っているわ。その相手に彼はぴったりだと思ったの」
「叔母さん……」
自然と私の視線が向かう先はお見合い写真。
「なかなか出会いもないって以前言っていたでしょ? お見合いとしてではなくて、食事会だと思って会ってみない? だめだったらそれでいいって向こうも言っているし」
「……う、ん」
曖昧な返事になる。



