機動装甲

飛行試験、模擬戦闘共に終了。

「ソルジャーMk―Ⅱ、ソルジャーカスタム、これより帰投…」

司令部へと言いかけたその時だった。

「!」

コクピットに警告音。

条件反射でレーダーを確認する。

…熱源1。

機体照合…ソルジャーカスタム。

しかしこの基地の外から近づいてきている機体。

偵察に出ているという話も、他所から基地に来るという話も聞いていない。

「司令部」

「こちらでも未確認機を捕捉しました。これより警告に…」

オペレーターがそこまで言った時だった。

「!!?」

突如。

その未確認のソルジャーカスタムが、ホーミングミサイルを射出した!

ミサイルは基地敷地内に着弾。

幾つもの赤い炎を伴った爆発を引き起こす!

「なっ!?」

思わず声を上げる茜。

敷地内に警報が鳴り響いた。

「どういう事!?真紅郎!」

「……!」

俺は望遠でそのソルジャーカスタムを確認する。

…黄色い機体色のソルジャーカスタム。

装甲を増加し、腰には刀のような実体剣を装備している。

「あれは…コテツブレードか…!」