「2人、知り合いだったの~?」

桜子の目がこぼれ落ちるんじゃないかってくらい、さらに大きくなる。


「うん!でもまさか、同じ高校になるとは思わなかった!」


「俺も。良太は隣のクラスだけど、輝(あきら)は同じクラスにいるよ」


「あきら?」

って、誰?!


「ほら、あそこで寝てる奴」


いや、寝てるから腕で顔見えないけど…

まさかだけど、あの時のオレンジ頭とかじゃないでしょーね…


「ってか俺にも連絡先教えて~」

大志がそう言って、3人で連絡先を交換した。


「式の時に良太がさ、あれ絶対マナカナちゃんって言い始めて。」


「すご!よく覚えてたね~!」


「いや、入学式で加奈たち目立ってたよ」

うんうん、と桜子が頷いている。


「え?!なんで!?」

入学式から目立つなんて、いやすぎる…


「2人、めっちゃ可愛いじゃん!
式が終わったら絶対声かけるって、目つけてたもん(笑)」


「目つけてたとか、こわ!(笑)」

笑い転げる、私たち。


その時、ずっと顔を伏せて寝ていた輝とやらが、むくっと起き上がった。