2学期になって、川田くんが男子から仲間はずれにされてるって聞いた。

そりゃあんなことさせてたら、みんな嫌にもなるでしょ。

でも正直、どうでもいい。



「橘さん、また隣の席だね」


「へ?」


左隣を見ると、はにかみ王子の高橋くん。


「前は右隣だったけど、今度は左~」


「ほんとだー!また宜しくね」


「うん。宜しくね」




え、また隣とか運命?!

この傷を癒してくれるのは、高橋くんなの?!


あの時、私の心に絆創膏貼ってくれたのね。

あ、上手いこと言えた?


……いやいやいや。
バカか、わたし。

6年かかるんでしょ、この恋忘れるのに。


でも高橋くんがくれた絆創膏。

あれはお守りにしよう。