「加奈!!」 後ろから直哉の声が聞こえたけど、追いかけて来てくれるわけじゃなくて。 追い討ちをかけるように、男子たちの笑い声が響きわたった。 もうやだ。 直哉、ひどいよ… 私の気持ち知ってて、あんなことしたのかな… だとしたら、ほんとにひどい。 みんなで笑い者にして。 明日には噂とかになってんのかな… もう帰りたい。 明日も来たくない… 私はとぼとぼと、人目につかなさそうな校舎を歩いた。