【蓮side】

俺は、姫に話を聞くため急いで家に向かった。

家に着いた途端に勢いよくドアを開けた。

ガチャッ!

「おい!姫!」

大声で姫の名前を呼んだ

「どうしたの?蓮?」

驚きの顔で出てきたと思ったら、笑顔で話し出した。

「蓮!おかえり!
あのね!蓮にプレゼントが…!「お前、体売ったのか?!」

姫の言葉を遮って俺は言った。

「ど、う…して」

姫の顔が青くなっていく

「体売ったのか聞いてんだよ!」

俺は、大声で姫に言う。

「なぁ、騙されたんだろ?!なぁ!
なんとか言えよ‼」

「ご、ごめんなさい…。」

姫は、泣きながら謝ってきた。
謝るってことは肯定してるようなもんだろう…。

「なんで謝んだよ!それは、肯定してんのか?!なぁ!」

「ごめんなさい…。」

「姫が、姫がこんなことするなんて!」

俺は家から出て、冷静になろうとしたが、姫が服の袖をつかんだ。

「まって…!」

「まってよぉ…!
私を、私を見捨てないで…

お願い…。嫌いにならないでっ…

ごめんなさい、ごめんなさい…!蓮ッ!

お金が…貰えるなら…!こんな体でも、お金が貰えるならこんな体どうでもよかったの…!」

大泣きして、泣き崩れてる姫。
金。金なら俺がどうにかしてやるのに…。


「蓮に嫌われるって分かってたの…!こんなに汚くて、最低で…!
それに、嘘もついた…。ごめんなさい…ッ!」


俺は、姫を強く抱きしめて、ひとこと言った。

「泣きやめ。」


姫が泣き止んだのを見て、話を切り出した。

「どうして体を売ったりするんだ。」

「こんな体。今更どうなっても良いと思ったの…」

「こんな体って…!どうしてそんなことを言うんだ!」


「蓮は…!私の汚い体を見てないからそんなこと言えるの!
見たら、私のこと嫌いになるのよ!」

そんなの…!

「お前は、見せてもくれないだろ。」

「見せれるわけないじゃない!こんな汚いからだなんか!」

ギュッ!
俺は姫のことを強く抱きしめた。

「もっと自分を大切にしろよ!」

「もう、蓮には関係ないよ…。私帰るね。」

関係ないと言って、立ち上がろうとする姫をもっと強く抱きしめた。

「なんでそんなこと言うんだよ!」

「だって、蓮は私のことなんて好きじゃないじゃん!
私を愛することはできない。そう言ったのは蓮よ!
蓮にすべてを捧げても良いと思っても蓮は私に無関心じゃない!」

そうか、俺の言葉にずっと苦しんでいたんだな。
姫を縛り付けて、こんな真似をさせたのは俺か…。

「そう、だったな。
それは、俺が悪かったよ。俺は姫が好きだよ。」

「もう、もういいよ。蓮、別れよぉよ。」

なんでそんなこと言うんだ…。

「嫌だ。今、お前の全部もらう。」

「蓮…。蓮じゃないと嫌だ…。」

姫の服を脱がして体を見た。

背中には無数の傷や煙草を押し付けた跡などがあった。

傷の一つ一つにKissをしていく。

「姫、お前を愛する。
お前が好きだ。」

「蓮。私も、好きだよ」

姫と、たくさん愛し合った後、姫が言った。

「もう、もう二度としないから…。
信じて。」

姫にここまで言われたら、

「信じるよ。」

「ねぇ、蓮。」

「なんだ?」

「あのさ、携帯…わざとなの。」

わざと?どういうことだ…?

「携帯、わざと壊したの…。」

「反省、してるんだろう?」

「うん。後悔…した」

「なんでそんなことした?」

姫は、俺に抱き着き言った。

「怒らないでね?」

「怒らないよ。」

「ずっと女の子とメールしてて、私には無関心で遊ばれてると思ったら、やきもちやいて壊した。」

ヤキモチって、可愛すぎる。
でも…

「俺、そんなに無関心だったか?」

「うん。私がいるの迷惑なのかと思った。
それと、好きなの?メールの人」

まじか、俺は浮気をしていると勘違いされた?

「ちがっ、相談してて…。」

「相談?」

「姫に何をあげればいいのかわからなくて、バイト先の先輩に相談してた。」

「そっか。私の勘違いか。」

俺、姫になにも良いことしてねーな。


「姫。明日、デートするか?
学校サボって。」

「え?!本当?行きたい!」

「よし決まり!」

【蓮side・END】