あぁ~、やっと放課後だ!
今日は絶対厄日だよ。

あの後、教室に戻るとクラスのみんなに質問攻めをうけた。

休み時間になるたびに他のクラスの人が私のことを見に来るし……

唯一の救いは、茉亜耶が私を庇ってくれたことだな。

……昼休みには事情聴取されたから、茉亜耶には本当のことを話した。

驚いていたけど、「そんな叶多くんもかっこいい!」だってさ。

やっぱり、持つべきものは友だよね。



キャー!


ヤバイ……嫌な予感がする……

「茉亜耶、この嫌な予感、外れているよね!?」

お願いだから、外れててくれ!

「残念ながら当たっちゃってるみたいよ。ほら!」

ニヤニヤした茉亜耶が指を指した方に目を向けると…………いた。

「鈴。一緒に帰ろう。」

……完璧な笑顔と共に……

「茉亜耶……」

助けておくれ。最後の希望は茉亜耶だけだ。

「頑張って!」

終わった……かわいい笑顔で見捨てやがったよ。

「いいよ」


キャー!

今度の叫び声は悲鳴みたいだ。

……明日、私生きて帰れるよね……?