何だかんだ、叶多は優しい。

今日の帰りも、さりげなく車道側を歩いてくれたり、家の前まで送ってくれたり……


好きでもない彼女にこんなにも優しいのだから、本当に好きになった彼女にはどれほど優しいんだろうか……


って、あれ、何だかんだ私、叶多のこと嫌いじゃなくなってない?

今はむしろ好………………いやいや、私はこんなにちょろくなかった……は…ず……


そうだよ!

私が、叶多を好きなんて、あるわけないじゃない!

私の気の迷いだよね。うん。

よし、もう寝よ。