3月9日、午後6時少し前。
母校の校門前。

これから、3年3組の有志たち(クラスメイト全員)で卒業パーティー。

待ち合わせは、午後6時なのに もう大半の人が集まっている。

皆、私服に身を包んでいるから 何だか新鮮味があるな……。

「おっ、ちゃんと未来 来てくれた‼︎」

「だって、約束してたじゃん。
約束は守るよ⁇」

この子は幸田真宙。
クラス内でのグループこそ違ったけど、私にとって 唯一 心を許している友達。

ただ、テンションが異様なまでに高いのには 時々疲れる。

「未来がお約束を守れる子で、本当 良かった。」

なんて、馬鹿にして来る始末。

大人数で、とか 苦手で私は学園祭や体育祭の打ち上げには出ていなかったから。

今回も真宙に強制参加させられたから、参加しただけで。

あまり、参加する気は無かったんだけど 今は真宙に感謝している。

卒業式の後 やっぱり私も寂しくて、話したことない人もいるけれど 皆に会いたかったから。

「今回はスペシャルゲストも居るからね⁇」

「え、誰だれ⁇」

普通に気になる。
……まぁ、真宙の性格を考えて スペシャルゲストって言っても そこまでスペシャルじゃないんだと思うけど。

「お楽しみ、ってことで‼︎」

「はぁ⁇何それ。」