どれだけの時が経ったのか突然、ピンポーンと無機質な音が部屋に響いた

それは、誰かが訪れたことを示していた

1回目のチャイムが鳴り終わる前に2回目のチャイムが鳴り、さらに3回目、4回目………


「あーけーろーーー!!!!」

ドンドン!!!

今度はドアを叩く音と、その振動を感じた

が、男はそのことに眉を顰めるだけで、その場から動こうとはしない


「カイトくうううううん!!!お友達が開けてって頼んでますよおおおおお!!!開けろゴルァアアアア!!!」

今まで知らなかったけど、この偉そうに座る男はカイトって言うんだ

……って思っている場合じゃない!


「うるせぇ……」

音は鳴り止まず、激しさを増していく

「おい、カイトオオオオオ!!!お前ふざけんなよおおおお!!!中にいる事は分かってんだよおおおお!!!」