写真に映したこの景色は多分素晴らしい姿をとどめて。

きっと、この世界の何もかもが煌めいているだろう。

被写体の彼が、私に気づいてくれた時のように。

二人を阻む厚い壁が壊された時、何も取り柄の無かった私が目覚め始める。


「…今日も貴方を映したい」

シャッターを切れば、初恋の心弾む音が支配する。