君だけに愛を乞う

「みんなさ、心配していたんだよ。お似合いの2人が別れてさ、2人共意地を張って仕事仕事って気持ちごまかしているのをみんな見てたよ。だからちょっとトラップかけて小暮さんを誘えば、蒼汰はすぐ引っかかってくるし。早くよりを戻せよって思っていれば、飲み会で厄介な女に誘われたこと小暮さんに聞かれてまたこじれるし。小暮さんしか見えていない蒼汰がもたもたしているのを、俺たちがどんな思いで見ていたと思っているんだっつーの」

「...ごめん」

彼が目を伏せて謝る姿を見て、私も「ごめんなさい」と頭を下げた。

するとみんなは笑いながら「いいんだよ」と言ってくれる。

本当にいい人達と知り合えたと思う。

そう感動していたらまたみんなが楽しそうにからかい始める。

「もうお前ら別れるなよ」

「別れてねーし!」

「小暮さん、蒼汰を捨てないで」

「誰が捨てられるんだよ!」

みんなが笑う中、「愛の告白はしたのか?」と聞かれた彼は「何度もしたよ」としれっと答える。

そういう所を彼は隠そうとしない。

彼が堂々としている分、私の方が顔を赤くする。

すると彼は私の左手を取って、自分の手のひらに乗せた。

「次に愛の告白をする時は、ここに指輪をはめてやる」

そう言って私の薬指の付け根を優しくつまんだ。

するとみんなは大盛り上がり。

そんな大騒ぎは深夜遅くまで続いていった...。<完>