君だけに愛を乞う

「だってさ、小暮さんに振られて落ち込んでいたしさ。未練たらたらでグチグチしてたしな」

「してねーよ」

「してたっつーの!飲みながらどれだけ聞かされたと思っているんだよ」

彼が反論しても、あっという間に言い返されてしまう。

彼はふてくされた顔をして、ビールを勢いよく飲んだ。

そんな彼の裏事情をみんなは次々に暴露してくれる。

「小暮さん知ってる?こいつさ、小暮さんにはかっこよく身を引いたかもしれないけど、本当に落ち込んでいてさ。小暮さんにもう一回好きだって伝えろって言っても、そっとしておいてやりたいとかかっこつけてさ。他に取られるぞ!って忠告すれば、それは許さないとか言ってのけるし」

「そうそう」

うんうんと頷くみんなに彼は嫌な顔を見せる。

それを見ていた私と目が合うと、今度は困惑した表情を見せるので、私も苦笑いしてしまった。

「それにさ、いつまでもグズグズしているからみんなで話し合って俺たちが交互に小暮さんを食事に誘っていたら、美月に手を出すなって言ってくるし。ハッキリしろって言うんだよな~」

その話を聞いてやたらみんなに食事に誘われた意味が分かった。

そういうことだったんだ。

みんなで私達の事話し合っていてくれたなんて...。

そんなことを考えていたら宮田くんも参加してきた。

「そうそう僕なんて、お前は誘い過ぎだって怒られたよ」

「お前は美月のそばに居過ぎなんだよ」

宮田くんに言い返す彼は強気に出る。

そんなやり取りに佐々木くんが言葉をはさんできた。