「探してやろうか」
「…へ?」
それは助かるけど突然すぎる申し出に戸惑うばかりな私。
「ただし条件がある」
「条件…?」
本当に突然だな若頭。
「俺の手伝いをする事だ」
「嫌です」
冗談じゃない。
何が悲しくてリカコ探すだけで犯罪の手助けしなきゃならないんだ。
「犯罪じゃねえから」
気づかぬうちに声に出ていた私に若頭は深いため息を吐いた。
「犯罪じゃないって何するんですか」
「世話」
「動物のですか?」
「いや女の」
いやいやいやいや。
女の世話ってなに!?
「彼女さんのパシリって事ですか?」
「違え、妹のだ」
「余計意味わかんないです」
ってか若頭妹居たんだな!!
謎すぎるわ!!
「無理にとは言わねえ」
ニヤリと不敵に笑う若頭は何かを企んでいる子供のように口角を上げた。
「友達は普通に探せるんで大丈夫です」
「そうか、無事だといいな」


