「君1人?今暇なら一緒にカフェ行かない?俺1人で暇でさー」

気さくに話しかけてくる男はあたかも友達のように笑いかけてくる。

でも何で私に話しかけたんだろう。

こんなにイケメンならどんな女の子でもオッケーしそうなのに。

相手の男の顔をまじまじと見た。

身長高いし、切れ長の二重だし、形の良い唇だし、薄茶色の髪はパーマかけてるっぽくてなんだかちょっとフェロモン多めだしそこらのモデルよりカッコいいし。

本当になんなんだろうこの人。

「おぉーい聞いてる?」

目の前で手をヒラヒラされて自分の意識が飛んでいた事に気がついた。

「聞いてますよ。結論は行きません」

「なんで?」

コテンと首を傾けて不思議そうな顔をするイケメンを私は逆に不思議に思った。

「いや初対面でカフェとか行かないんで。」

ってかシンプルに嫌。

こんなイケメンとコーヒー飲んでも味しなさそうだし。

「そっか残念」

全く残念そうに思ってなさそうなイケメンは私の目の前にスマホを見せてきた。

「これ俺の番号。今度ご飯行こうよ」

「………」

ねえアンタ私の話聞いてた?そう聞くと満面の笑みで、

「聞いてたよ、初対面は嫌なんでしょ?なら次会うときは初対面じゃないからいいでしょ?」

と何ともポジティブ発言。