これで本当に安心して何事も無かったかのように母さんとコンビニから歩いて帰っていると、ポケットに入れていたスマホが鳴り始める。

「もしもし?」

相手を確認してから電話にでると、

『ちょっと沙耶!アンタ凄い事になってるわよ!!』

あまりにも唐突なリカコの喋り方に圧倒されていると、横にいたはずの母さんはスタスタと帰って行ってしまった。

薄情な親だな。

「落ち着いて、どうしたの?」

『どうもこうもないわよ!とりあえず会って説明するから今どこ!?』

「近所のコンビニ前だけど」

そういうや否や、そこに居てと電話を一方的に切られてしまった。

どうしようかと悩んで、コンビニに帰ることにした。

コンビニに入り明日リカコと食べるようにお菓子を買い、雑誌を立ち読みしていると自転車をかっ飛ばして来たリカコの姿を確認すると外に出た。

「ちょ…さ…や…」

「落ち着けよ」

息が上がって喋りかけてくるが何を言っているかいまいち不明。

「とりあえずうち来る?」

「うん」

息切れをしているリカコの自転車を私が押して自分の家へ向かった。

その間もリカコの興奮は収まる事なく喋ってはいなかったが顔がうるさかった。