「ちょっと汚い!!」

こっちにまでチョコが散ってきてすごい不愉快だったんだけど。

「沙耶!あんたこのお金どうやって稼いでるか知らないの!?」

「…働いて?」

「なわけないでしょ!!人から脅したり巻き上げたりしてる金なんだから!!」

必死に1万円について熱弁するリカコは顔が必死に過ぎて逆に怖い。

「大体予想は付いてるよ」

菊組だっけ?

ヤクザが真っ当に働いてあんな札束持ってるわけないことくらい私の頭でも理解できてるっつうの!!

「なんでわかってて受け取ったの!」

「だって受け取るまでしつこかったから」

そう言えばまたキーキーと猿のようにうるさくなるリカコ。

「そのお金早く返してきなよ!利子つけて返せとか言われかねないよ!?」

「そんなこと…」

ちょっとあるかも。

「やっぱりやばいかな?」

「ヤバイって!」

「どうしよう…」

みるみる顔が青ざめていく私にリカコはナイス提案をしてきてくれた。

「郵送で送ったら?」

天才か!

その手があったなんて。

「そうときまれば封筒買ってくる!!」

「購買に売ってるよ。切手も」

「よっしゃ行くぞ!!」

リカコを引っ張って購買に入った。

「おばちゃん!茶封筒と切手頂戴!!」

「あいよ、305円ね」

購買のおばちゃんにお金を渡すとテーブルと机のある空き教室に駆け込んだ。