間違った恋


私何時間掃除してたんだろうって感じで、とりあえずご飯はカットしてお風呂に入った。

さっき殴られた右頬がとてつもなく痛い。

いや、マジで尋常じゃないくらい痛いんですけど。

よく子供が虫歯ができて頬っぺたが腫れるっていうけどそれと同様、私の右頬も赤く腫れてるんだけど。

マジで次あったら訴えてやる。

救急箱から湿布を探すもなぜか空。

ああ、少し前に母さんが階段で転んで湿布大量に使った事を思い出してため息を吐いた。

仕方ないと思い重たい腰を上げてコンビニまで湿布を買いに行った。

深夜前とあってか道路には人っ子一人いない状態。

街灯はあるけど薄気味悪い。

コンビニに着くと明日の朝ごはんのパンと湿布を手に取るとレジへ足を向ける。

「830円丁度お預かりします」

ありがとうございましたー、とやる気のなさそうな店員の声が後ろでしていた。

コンビニから出ると素早く家に帰るように早足でアパートに向かった。

多少ボロくても住めれば問題なし、私はそう思っていた。

アパートの階段を上ると、家の前に人影が見えた。

さっきの人かな…

咄嗟に身を隠す。

さっきの口止めに来たのか、と思い物陰に息を潜める。