「あの人が若頭なの?どうみたって俳優並みのかっこよさだったよ」
私は思ったことをリカコに話してみるとそれは違うと断言された。
「みんなあの容姿に騙されるんだよ!なんでも借金取りの仕事をさせたらヤバイらしいのよ!」
「ヤバイ?」
「そうヤバイらしいの!!」
借金取りって名前からしてヤバイじゃん。
いまさらなにを言っているんだって感じでリカコを冷たい目で見ると、
「本当らしいんだって!ツレから聞いたんだもん!!」
って必死になっていてちょっと笑った。
秋の肌寒い道を二人で歩いて帰って、途中の道でお別れした私は家に直帰。
母さんは寝室でイビキかいて寝ているので起こさないようにお風呂に入り速攻で寝た。
今日は出来事が濃すぎて大変な一日だったと振り返り夢の中へ落ちた。
リカコの言っていた意味が理解出来るまでには少し時間がかかる。


