クルスは再び目を見張る。その女性はその声を裏切らない美しい女性だった。しかしその髪はクルスと同じ白髪だった。

「私達になんの御用でしょうか?」

 女性は明らかに警戒していた。クルスは
笑顔を作ると、女性に人を探している事を伝えた。

「ここにはいません」

 女性はクルスを早く追い返したいようだった。
 ここには何かある……。

 クルスはどうにか女性の警戒を解こうと
言葉を探す。